韮山を歩いて【江川英龍の歴史】を巡る!|ウォーキングコース、史跡スポットをご紹介

こんにちは!
史跡巡りとランニングがライフワーク、史跡旅ランナーのさくらつみです
- 江川英龍ゆかりの地を巡りたい
- 富士山を眺めながら旅を楽しみたい
- 韮山の歴史を歩いて体感したい
こんな方は、富士山を眺めながら、江川家の歴史が息づく韮山の地を歩いてみませんか?
静岡県伊豆の国市・韮山は、江川英龍をはじめとする江川家が代々韮山代官として領地を治める拠点となった地です。
そんな伊豆の国市・韮山には、
- 韮山反射炉
- 江川邸
- 韮山城
- 本立寺(江川家菩提寺)
などなど、江川英龍や江川家の歴史を物語る足跡が数多く残っています。
韮山を歩いて巡ることで土地の空気を身近に感じられますよ!
この記事では、実際に伊豆の国市・韮山をウォーキングで巡った史跡旅ランナーの筆者が、
- 江川英龍の歴史を辿るウォーキングコースの紹介
- 合わせて巡りたいおすすめの史跡スポット
- 立ち寄りたいグルメスポット
などを詳しくご紹介していきます。
伊豆の国市・韮山を巡るウォーキングコース紹介

韮山代官をつとめた江川家が治めた伊豆の国市・韮山の、のどかな景色を楽しむウォーキングコースをご紹介します。
伊豆韮山駅をスタート地点に、「韮山反射炉」「江川邸」に立ち寄りながら、韮山駅をゴールとするコース。
合計時間は約1時間、距離にして約6kmの道のりです。
江川英龍の歴史を感じられる史跡スポットに立ち寄りながらのコースなので、史跡巡り好きにピッタリです。
雄大な富士山を眺めながら歩けるのも魅力!
ここからは実際にコースを歩いた筆者の道中の様子やコースの魅力をご紹介していきます。
①富士山を楽しむ、伊豆長岡駅から韮山反射炉まで

- 時間…約25分
- 距離…約1.8km

「反射炉カノンロード」をメインに歩いていきます。

広い1本道なので分かりやすいです。

なんと言っても、天気が良い日は世界遺産・富士山を眺めながら歩けるのがポイント!
景観を楽しみながら歩きたい人にピッタリです。

②険しい「担庵公思索の道」韮山反射炉から江川邸まで

- 時間…34分
- 距離…2.5km

お次は「韮山反射炉」から「江川邸」まで、「坦庵公思索の道」を歩いていきます。

道中には山道があるため歩きやすい恰好でいくのがおすすめ!

道沿いの要所に看板があるので目印になります。
出発地点の韮山反射炉の受付で、江川邸の行き方を地図付きで詳しく教えてもらいました。

道中に江川家の菩提寺「本立寺」があって、壮大なお墓が建っているって教えてもらったよ~
筆者は時間が無くていけませんでしたが、江川英龍ゆかりの地巡りをより充実させたいなら、途中で寄って行くのも良いですね!

道が細くてかなり分かりにくいため、事前にGoogleMAPなどで道を詳しく調べて行くと安心です。
「坦庵公思索の道」のネーミングに恥じないハード目なコースですが、江川邸に辿り着いた達成感はひとしおです。
領地支配のみならず、国難に積極的に立ち向かった江川英龍の思索に想いをめぐらせながら、歩いてみてはいかがでしょうか。

③江川邸から韮山駅まで、旅を振り返りながら歩く

- 時間…24分
- 距離…1.7km
「江川邸」から「韮山駅」まで県道133号を歩きます。
道中は平坦な1本道なので分かりやすくて安心。

韮山駅付近、「韮山時代劇場」前の歩道に旧韮山町のデザインマンホールがあるので、ぜひ見てみてください。
こんな発見があるのもウォーキングの魅力ですよね!
旅の思い出を振り返りながらのんびりとウォーキングを楽しみましょう。
合わせて巡りたいおすすめ史跡スポット紹介
ここからは伊豆の国市・韮山ウォーキングで合わせて巡りたい、おすすめの史跡スポット2つ、グルメスポット1つをご紹介します。
世界遺産【韮山反射炉】で歴史や仕組みを学ぶ

伊豆・韮山に来たら外せない名史跡スポット「韮山反射炉」は、韮山代官・江川英龍の建言によって鉄砲鋳造の為に造られた施設です。
幕末の嘉永6年(1853年)12月に幕府の命を受け、江川英龍を責任者として反射炉築造が開始され、安政4年(1857年)に完成しました。

世界で唯一の原形機能を最良の状態で保存された建造物であるといわれており、平成27年(2015年)7月に「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録されています。
そんな世界遺産・韮山反射炉を間近に見られるだけでなく、ガイダンスセンターで韮山反射炉について詳しく学べます。
さらに!
天気が良ければ日本が誇るもう1つの世界遺産「富士山」とのコラボ写真が撮れちゃうんです!
- 江川英龍ゆかりの地を巡りたい
- 反射炉について詳しく学びたい
- ダブル世界遺産を見たい!
こんな人にピッタリのスポットです。
4stepで楽しむ【韮山反射炉】
step1.「韮山反射炉ガイダンスセンター」で知識をインプット!

韮山反射炉の入口「韮山反射炉ガイダンスセンター」では、映像ホールで韮山反射炉についての映像が見られるほか、
- 韮山反射炉の築造に至る時代背景や歴史の紹介
- 当時の稼働状況
- 現在に至るまでの韮山反射炉保存への取り組み
などについて、豊富なパネル展示が行われています。

実際に韮山反射炉で造られた大砲の展示は必見です。
ガイダンスセンターで韮山反射炉について詳しく学んだら、いよいよ実物を見に行きましょう!
step2.ガイドの話を聞きながら「韮山反射炉」を見学

韮山反射炉は江戸時代末期(1854年~1857年~1864年)に韮山代官・江川太郎左衛門英龍(坦庵)が幕府の許可により、大砲鋳造の目的で築造し、鉄を溶かした洋式の金属溶解炉です。

日本では韮山を含めて9カ所に反射炉が築造された、と言われているよ~
- 佐賀
- 鹿児島
- 水戸
- 安心院(大分県)
- 鳥取(六尾)
- 岡山(大多羅)
- 博多
- 岩手(宮古)
計画段階のものまで含めると、嘉永3年以来~明治維新までに全国11カ所に及びました。
特に水戸藩が操業開始した反射炉は、盛岡藩(岩手県)釜石鉄山における洋式高炉(溶鉱炉)の建設を導き、製鉄技術近代化の一源流となりました。
(参考:ジャパンナレッジ「国史大事典 反射炉」)
煙突や骨組みまで当時のままで残っているのは、この「韮山反射炉」が最後です。

連双2基、4炉の構成から成っていて、下層部は出石で積まれ、上層部はレンガ積みになっています。
間近で見ると内部の構造まで良く分かりますよ。

反射炉見学を一層充実させるなら、常駐するボランティアガイドに案内を頼むのがオススメです!
事前予約か空き状況によっては現地で直接申し込むのもok。
反射炉が建造されるに至った経緯から、反射炉の仕組み・構造について、実際に反射炉を見て回りながら解説してくれます。

例えばどんな話が聞けるんだ?

「当時現場で働いていた人たちの話」や「品川台場と韮山反射炉の共通点」、「反射炉の煙突の話」なんかが印象に残っているよ~

一人で見て回ればさらっと流してしまいそうなポイントも、ガイドの方の深い知識と分かりやすい解説で学びながら反射炉見学を楽しめます。
時間に余裕のある方はぜひガイドの方に案内を頼んでみてくださいね。
step3.富士山と韮山反射炉のコラボ写真を撮ろう!

茶畑に上がると富士山と韮山反射炉のダブル世界遺産コラボが見られます。
晴れた日は絶好の撮影ポイント!
記念にベストショットを狙っちゃいましょう。

なんだかご利益ありそうだよね~

敷地内にある物産館「たんなん」脇道を抜けた先の展望デッキから見られます。

ぜひ奇跡の1枚を写真に収めてくださいね。
step4.反射炉物産館「たんなん」でお土産をゲット!

韮山反射炉に来た記念にお土産を買って帰りたい人にピッタリなのが、韮山反射炉やガイダンスセンターすぐそばのお土産ショップ、反射炉物産館「たんなん」です。
韮山反射炉オリジナルグッズや静岡土産が揃っています。
店内では蔵屋滝沢製造のお茶ブランド「伊豆韮山反射炉茶の庵」商品の無料試飲ができるのも魅力です。
韮山反射炉ならではのお土産で、筆者がオススメしたいのがこの2つ。
- パン祖のパン(1個200円)
- 韮山反射炉の写真集(1冊2,500円)

韮山反射炉の建造を勧めた韮山代官・江川太郎左衛門は日本で初めてパンを焼いたことから、「パンの祖」と呼ばれています。

当時のパンは兵糧として作られたんだよ~

現代でいう乾パンに近いものだな
「パン祖のパン」は日本で初めて焼かれたパンを復元したものです。
江川英龍のゆかりを感じられる、ならではの一品です。
「韮山反射炉の写真集」は韮山反射炉についてより理解を深めたい方におすすめです。
反射炉の外面はもちろん、内部にいたるまでの構造や仕組みについて、イラストや写真を用いて細かく解説されています。
実物を見学してから読めば、より深く知識が身に付くこと間違いなし!

反射炉物産館「たんなん」では、蔵屋滝沢製造の煎茶やほうじ茶をふんだんに使った、こだわりのソフトクリームがいただけます。
味は3種類。
- 煎茶
- ほうじ茶
- 生乳味

筆者のオススメは煎茶味です。
煎茶の香りが鼻から抜けてとってもおいしいですよ。
反射炉見学を楽しんだ後は、ぜひソフトクリームで一息ついてくださいね!
江川家の歴史が息づく【江川邸】

- 江川英龍ゆかりの地を巡りたい
- 江川家の歴史を知りたい
- 大河ドラマのロケ地巡りがしたい!
こんな方にオススメなのが、韮山代官として領地支配の拠点とした江川家の邸宅「江川邸」です。
江川家の歴史は古く、清和天皇から続く源満仲の次男・頼親を始祖とし、大和国宇野(現:奈良県五條市)に土着し宇野氏を名乗りました。
保元年間(1156~1159年)9代宇野親信が伊豆国江川に移り、子・吉治が源頼朝に従って江川荘を賜ります。
江戸時代には28代当主・英長から徳川家直参旗本となり、以後世襲代官として江川邸敷地内に韮山代官所を設け、韮山を拠点に伊豆や武蔵国多摩郡などの広い地域を支配しました。

江川邸の周辺には役人たちが住む長屋や番人小屋、牢屋などの建物があり、代官役所として機能していました。
代官所時代には主屋北側に建物がありましたが現存していません。

主屋その他は江川氏の個人的生活の場として用いられ、現在の邸内には敷地のほぼ中央に位置する主屋を中心に、表門や書院、東蔵をはじめ5棟の蔵が立ち並んでいます。
主屋や土間、南北米蔵には多くの史料や当時使用された機具が展示され、江川家の歴史や江川英龍の功績を学ぶとともに、当時の江川邸の様子を体感できます。

ガイドスタッフの無料ガイドが頼めて、邸内や主屋を詳しく案内してくれるよ~
より深く江川邸について学ぶのにピッタリ!

江川邸の内庭は通常非公開ですが、イベントや春・秋年2回の「内庭公開」期間中に見られるので、公開のタイミングを狙って訪れるのがオススメです。
さらに、江川邸はその景観からロケ地に利用されることがあり、NHK大河ドラマでは2度も島津家(薩摩藩)の邸宅になっているんです。
- 『篤姫』(2008年1月6日〜12月14日放送)
- 『西郷どん』(2018年1月7日〜12月16日放送)
大河ドラマ好きな方が訪れるのにピッタリなスポットですよ。
【江川邸】の見どころを4つご紹介
①江川家の歴史が宿る「主屋の土間や天井」

敷台からは江川家当主or賓客しか上がれません。※見学者は土間から上がります。
主屋全体の原型となる建物は、関ヶ原の合戦が行われた慶長5年(1600年)前後に建てられた、と推定されています。
柱や梁の部材に至っては室町時代に遡るものも!
主屋は江戸時代を通じて何度か大規模な改造や修築が行われたものの、基本的な構造は変わっていません。
江戸時代に広大な幕府直轄地を支配した代官屋敷の様相がよく分かります。

注目ポイント①:高さ12mにもなる茅葺き屋根を支える小屋組みの架構
土間に入ったらまずは天井を見上げて見ましょう。

規則正しく組まれた木組みは圧巻だよ~
天井裏には「棟札箱」があり、この箱に日蓮上人直筆の曼陀羅が棟札として納められています。
この霊験によって江川邸は今日まで火災にあったことがない、と伝えられています。
明暦年間(1655~1657年)火災にあった江戸城の修復にあたって、江川邸の棟木1本を献上した記録が残るほど、周知の話だったようです。
そんなところにも注目して、天井を観察してみてくださいね!

注目ポイント②:生き柱
江川氏が韮山に移り住んできた時、「生えていたけやきの木をそのまま柱として利用した」とされる柱です。
現在の主屋よりさらに古い、前身となる建物の柱だったと考えられています。
江戸時代から現在に至っても大切にされているのが良く分かり、江川家の長い歴史を感じられるポイントです。

注目ポイント③:パン焼き窯と鉄鍋
江川家で最も有名な36代当主・江川英龍は「パンの祖」と呼ばれているのを知っていますか?
そんな一面を垣間見れるのが、土間の片隅で存在感を放つ「パン焼き窯と鉄鍋」です。
近代的な軍事制度を取り入れようとした江川英龍は携行食として「パンの活用」を考えましたが、当時の日本はパン食が普及しておらず、長崎出身のオランダ商館用にのみ製造されていました。
天保13年(1842年)4月12日に英龍の命によって、邸内に築かれた窯で初めてのパンが焼かれたのです。

昭和27年には全国パン協会が4月12日を「パンの記念日」と定めて、英龍は「パン祖」の称号を与えられたんだよ~
現在の江川邸主屋の土間には、パン焼き窯を形作っていた伊豆石の一部が残っています。
②主屋に並ぶ史料類
江川家の主屋部分には、
- 江川家の歴史が分かるパネル展示
- 様々な手紙や文書類
- 当時使われていた道具類
- 江川英龍が立案・建設したお台場や韮山反射炉などの偉業展示
- 大河ドラマで使用された当時の様子が分かる資料
などなど、古くから江戸時代…そして現在に至るまで、江川家の足跡や様々な人物・出来事の関わりを実際に主屋を歩きながら学べます。

江戸時代に全国から砲術を学びに来た若者たちが宿泊・学習した部屋。
江川家の歴史や、江川英龍に興味のある人はもちろん、幕末の政治史や歴史好きにうれしい大ボリュームな展示内容となっています。
時間をとってゆっくりと見て回るのがオススメです。
③期間限定公開の「内庭」は必見!

江川家の「内庭」はイベントの他、例年春・秋の2回期間限定で公開されています。

江川邸の内庭が造られたのは主屋の建築年代よりも古く、室町時代にまでさかのぼると言われています。
数百年変わらない景色の中を散策できちゃうんです!

古木や小さな神社が建つ中、ひと際目を引くのがキレイに並んだ竹林。
内庭には池があり、その南西方面には千利休ゆかりの「韮山竹」の群生が見られます。
まるで完成された1枚絵のような美しい景観が楽しめますよ。
ぜひ内庭公開のタイミングを狙って訪れてみてくださいね。
④「裏門」から見る富士山の景色に感嘆

門扉には天正18年(1590年)豊臣秀吉に韮山城が包囲された際の鉄砲や矢じりの跡が残っています。
江川邸には富士山の景色を眺められる絶好のスポットがあるんです!
それが江川邸の「裏門」です。
江川邸の裏門は文政6年(1823年)建築ですが、門扉はもっと古いものをそのまま使用しています。

寛政14年(1792年)伊豆海岸防備の視察のため江川邸を訪れた老中・松平定信が、この裏門超しに見た富士山の美しさに感嘆。
御用絵師として伴っていた谷文晁に命じて絵に描かせた、という逸話が伝えられています。
絵に残すほどの絶景をお見逃しなく!
ご当地グルメ【ひよしや】の「反射炉焼き」

韮山反射炉とセットで訪れたいグルメスポットが、韮山駅の目の前にある「ひよしや」です。

「ひよしや」で提供されるたい焼き風の焼き菓子「反射炉焼き」は、世界文化遺産の韮山反射炉をモデルにしたふわふわご当地グルメです。

皮はしっとり、具材がタップリ入っていて見た目以上にボリュームあり!
おやつや軽食感覚で味わえる一品です。

「ひよしや」は韮山駅の目の前にあるので、電車利用の合間に立ち寄れるのがうれしいところ。
韮山反射炉を訪れる際にぜひ食べたいグルメです。
- 小倉
- ベーコンマヨネーズ
- カスタード
- いちご
- チョコレート
全て税込180円
まとめ
この記事では、
- 江川英龍の歴史を辿るウォーキングコースの紹介
- 合わせて巡りたいおすすめの史跡スポット
- 立ち寄りたいグルメスポット
などを詳しくご紹介しました。
江川英龍をはじめとする韮山代官江川家の歴史が息づく土地、伊豆の国市・韮山。
のどかな景色の中に現われる韮山反射炉や江川邸からは、代官としての領地支配だけでなく、幕末の急激な世情の変化に向き合う江川英龍の姿が見て取れます。
この記事を参考に、ぜひ伊豆の国市・韮山での史跡ウォーキングを楽しんでくださいね!

